「AIチャットボットを導入したいが、月額数十万円は予算オーバー」「設定が複雑で、専門知識がないと運用できない」——そんな中小企業の悩みを一気に解決する、月額2万円の革新的サービスが登場した。
株式会社CBTソリューションズが2025年7月7日にリリースした「HelpNAVi」は、ホームページのURLを入力するだけでAIが自動学習し、問い合わせ対応を完全自動化する。実際に導入企業では問い合わせ件数が50%削減され、人件費の大幅な削減を実現している。
代表の野口功司氏は「Windows95が中小企業のIT化を促進したように、HelpNAViがホームページ3.0時代を切り開く」と語る。果たして、この価格破壊的なサービスは本当に中小企業のデジタル変革を実現できるのだろうか。

同社は2009年5月設立で、試験運営総合委託サービスや資格検定ポータルサイト「日本の資格・検定」の運営を主要事業とする。
HelpNAViは月額2万円で導入可能で、企業のホームページURLを入力するだけでAIが自動学習し、PDFファイルのアップロードによる情報追加も対応する。
実証実績として、問い合わせ件数を約12,000件から約6,000件へと約50%削減した事例がある。
サービスは無料トライアルを実施中で、企業の顧客対応業務効率化と顧客満足度向上を目的とする。同社は「ホームページ3.0時代」の到来を掲げ、AIを標準搭載した対話型ホームページの普及を目指している。
From: 【PRTIMES】ホームページは3.0の時代に!専門AIが月額2万で搭載できる「HelpNAVi」の提供開始
【編集部解説】
CBTソリューションズの「HelpNAVi」リリースは、AIチャットボット市場における価格破壊的な動きとして注目に値します。月額2万円という価格設定は、業界標準と比較して確かに破格といえるでしょう。
一般的なAIチャットボットサービスの価格帯を見ると、エンタープライズ向けでは月額数十万円から数百万円、中小企業向けでも月額5万円以上が相場となっています。検索結果からも、hachidoriやRoannaなどの既存サービスは「要問い合わせ」の価格体系を採用しており、透明性の高い定額制を打ち出したHelpNAViとは対照的です。
技術的な革新性と実用性
HelpNAViが採用している「URLを入力するだけでAI学習」という仕組みは、従来のチャットボット構築における最大の障壁を取り除いています。通常、AIチャットボットの導入には専門的な知識とデータ準備に数週間から数ヶ月を要するのが一般的でした。
興味深いのは、同社が以前から「AIファーストサポート」という別のチャットボットサービスを提供していた点です。こちらはBERT(バート)という自然言語処理モデルを活用した、より技術的に高度なソリューションでした。HelpNAViは、この技術的蓄積を活かしつつ、より簡単で安価なサービスとして位置づけられています。
市場への影響と競合環境
2025年現在、AIカスタマーサポート市場は急速な成長期にあり、多くの企業がチャットボット導入を検討しています。HelpNAViのような低価格サービスの登場は、この市場の民主化を加速させる可能性があります。
代表の野口功司氏がWindows95の普及と比較している点は示唆的です。Windows95が中小企業のIT導入を促進したように、HelpNAViも中小企業のAI導入を促進する可能性があります。
ポジティブな側面
最も注目すべきは、中小企業のデジタル変革を促進する可能性です。これまでコスト面で導入を諦めていた企業も、月額2万円であれば検討範囲内となるでしょう。
実際の削減効果として示された「問い合わせ件数50%減」という数値は、人件費削減効果を考慮すると投資回収期間が非常に短くなることを示唆しています。
潜在的なリスクと課題
低価格での提供には、いくつかの懸念点も存在します。まず、サポート体制やサービス品質の維持が挙げられます。月額2万円という価格では、個別カスタマイズや手厚いサポートの提供は困難かもしれません。
また、同社の既存サービス「AIファーストサポート」との差別化や、技術的な制約についても注意深く観察する必要があります。
長期的な市場展望
HelpNAViの成功は、AIチャットボット市場全体のコモディティ化を加速させる可能性があります。これは消費者にとっては歓迎すべき変化ですが、業界全体の利益率低下を招く恐れもあります。
今後は、基本的なFAQ対応機能での差別化が困難になり、より高度な機能や特化した業界ソリューションでの競争が激化すると予想されます。
【用語解説】
FAQ(エフエーキュー)
Frequently Asked Questionsの略で、よくある質問とその回答をまとめたもの。企業のWebサイトやサービスで顧客からの問い合わせを減らすために設置される。
CBT(シービーティー)
Computer Based Testingの略で、コンピューターを使用して実施される試験方式。従来の紙ベースの試験(PBT)と比較して、受験日程の柔軟性や即座の結果確認が可能である。
BERT(バート)
Bidirectional Encoder Representations from Transformersの略で、Googleが開発した自然言語処理モデル。文章を双方向から学習し、文脈理解を得意とする。
ホームページ3.0
CBTソリューションズが提唱する概念で、AIを標準搭載した対話型ホームページの時代を指す。静的な1.0、動的な2.0に続く次世代のWebサイトのあり方。
AI学習
人工知能が大量のデータを分析し、パターンを認識して自動的に知識を獲得するプロセス。機械学習やディープラーニングなどの技術を含む。
【参考リンク】
株式会社CBTソリューションズ(外部)
CBTやPBT試験委託に関する専門の総合委託会社。試験運営の申込から実施・採点まで委託可能。
HelpNAVi公式サイト(外部)
月額2万円で導入可能なAI活用FAQチャットボットツール。ホームページのURLを入力するだけで導入。
日本の資格・検定(外部)
CBTソリューションズが運営する資格・検定のポータルサイト。各種資格試験の情報や申込が可能。
資格de就職(外部)
CBTソリューションズが運営する就職マッチングサービス。資格を活かした就職・転職をサポート。
TAKU-TEN(外部)
宅建士に特化した転職エージェントサービス。不動産業界での転職をサポートする専門サービス。
【参考記事】
CBTソリューションズ公式プレスリリース(外部)
HelpNAViの正式発表記事。サービスの詳細仕様、価格体系、導入効果について包括的に説明。
テレビ東京プラス外部PR記事(外部)
HelpNAViのリリースを報じるメディア記事。第三者視点からサービスの特徴と市場での位置づけを分析。
AIチャットボット比較記事 – Cloud Circus(外部)
2025年版のチャットボットサービス比較記事。HelpNAViを含む19のサービスを価格、機能で比較分析。
【編集部後記】
月額2万円でAIチャットボットが導入できる時代が到来しましたが、皆さんの会社や身の回りではどのような変化を感じていますか?
私たちも正直なところ、この価格破壊的な動きがどこまで本当に実用的なのか、そして既存の高価格サービスとの品質差がどの程度なのか、非常に気になっています。特に中小企業の経営者の方々にとって、月額2万円という投資が本当に問い合わせ対応の負担軽減につながるのでしょうか?
CBTソリューションズは既に「AIファーストサポート」という別のチャットボットサービスも提供しており、技術的な蓄積があることは確かです。しかし、簡素化されたHelpNAViがどこまで複雑な業務に対応できるのか、実際の運用データが蓄積されてからの評価が重要になりそうです。