AIが解明、ラファエロの「マドンナ・デッラ・ローザ」の真贋謎

[更新]2023年12月27日14:35

from Mystery of Raphael masterpiece may have been solved by Bradford-made AI.

ブラッドフォードで開発されたAIが、ラファエロの傑作「マドンナ・デッラ・ローザ」の謎を解明した可能性があると報じられました。この絵画は、マリア、ヨセフ、幼子イエス、そして幼い洗礼者ヨハネを描いており、長年にわたりラファエロの作品とされてきましたが、19世紀になって疑問が持たれるようになりました。特にヨセフの顔が後から加えられたように見え、ラファエロの手によるものではないという意見が出されていました。

ブラッドフォード大学のハッサン・ウガイル教授が開発したAIは、ラファエロの疑いのない49作品を詳細に分析し、ラファエロの作品を98%の精度で認識することができるようになりました。このAIによる分析結果、絵画の大部分はラファエロの作品であるものの、ヨセフの顔だけは別の画家によるものであると結論づけられました。絵画の下部分については、おそらくラファエロの作品であるとされています。

この研究結果は「Heritage Science」ジャーナルに掲載されました。また、同じAIを使用して、アバディーンシャーのハドー・ハウスにある「ハドー・マドンナ」という別の議論のある絵画も分析し、これもラファエロの作品である可能性が高いと結論づけられました。

ウガイル教授は、AIが芸術史家から冷たい反応を受けることもあるが、最終的にはAIが芸術作品の真贋を判定する追加の手段として受け入れられると考えています。彼はAIが人間を置き換えるとは考えておらず、作品の真贋を判定する過程において、AIは一つのツールとして役立つと強調しています。


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